【書評】圧倒的努力の先にしかチャンスはない!『人生の勝算(前田裕二 著)』
どんな本?
仮想ライブ空間「SHOWROOM」の代表取締役である前田裕二さんの書籍です。
前田さんの過去の体験からどうしてSHOWROOMというサービスを企画・運営するに至ったかを前田さんの経歴とともに知ることができます。
圧倒的な熱量で努力を重ねた人間にしかチャンスは巡ってこないことを教えてくれるノンフィクションのストーリーは必見です!
こんな人にオススメ!
- やりたいことが見つからない人
- 逆境に置かれている自分を奮い立たせたい人
- 将来企業を目指している人
- 人脈やお金がなくてもスターになることを夢みている人
目次
プロローグー経営はストリートから始まった
第1章 人は絆にお金を払う
第2章 SHOWROOMが作る新しいエンターテインメントのかたち
第3章 外資系銀行でも求められたのは「思いやり」
第4章 ニューヨーク奮闘記
第5章 SHOWROOM起業
第6章 SHOWROOMの未来
エピローグーコンパスは持っているかー
キーメッセージと感想
前田さんの原動力の根源にあるもの
僕は、不遇や逆境が、むしろ這い上がるためのバネになるということ、そして、正しい努力が必ず報われるということを自らの人生を通じて証明したいと思っています。
「人」に負けたくないのではなくて、あくまで、自分に課された「運命」に屈したくない。
これが、生きる上での根源的なモチベーションであり、SHOWROOMを立ち上げ成長させる上での原動力になっています。
前田さんは、早くに母親を亡くされ、小さな頃から生きるために路上ライブでお金を稼ぐような生活をしていたことが紹介されていました。
そして、その路上ライブという原体験からSHOWROOMを作る上での原型になっているそうです。
人間誰しも大なり小なり乗り越えられなければいけない壁はやってくると思いますが、それを言い訳にせず乗り越えるための情熱と努力を注ぎ続けることが大切であることを思い知らされます。
自分で変えられることに目を向ける
人を好きになることは、コントローラブル。
自分次第で、どうにでもなります。
でも人に好かれるのは、自分の意思では本当にどうにもなりません。
コントローラブルなことに手間をかけるのは、再現性の観点でも、ビジネスにおいて当然でしょう。
私自身も、自分でコントロールできないこと、つまり、自分自身で変えることのできないことに対して、悲観的になったり悩み続けることはしないようにしています。
悩んで結果が変わらないのならば、悩むこと自体が時間がムダだと思うからです。
その時間で、自分で変えることができることに注力したいです。
相手の行動や発言を変えることは難しいですが、「自分の行動」や、「相手の発言に対しての受け止め方」は自分自身で変えることができます。
といっても、なかなかコントールするのは難しいのですが...
モチベーションの重要性
モチベーションは、あらゆる仕事術に勝ります。
ビジネスの専門知識や、会計処理能力、語学力、どれもビジネスパーソンの武器にはなると思いますが、「やる気」はすべてを超越し得ます。
モチベーションで万事が解決する訳ではありませんが、超高速で力強く走り、目的を達成するのに、まずはそのための燃料が必要です。
モチベーションが高い人の周りには、自然と優秀な人たちが集まってきます。
漫画ワンピースでいうところのルフィみたいな感じでしょうか。
逆に、ビジネス知識がいくら豊富でもモチベーションや志しが低い人には、ついて行きたくなりません。
本書でも説明されていましたが、大きなビジネスになればなるほど、一人でできることには限界があるので、いかにモチベーションを高く持って、人を巻き込むのかが重要になるんですね。
人生のコンパスを持つ
モチベーションが高まらない人の多くは、見極めが甘い。
自分という大きな航海に出ているのに、方角を示すコンパスを持っていない。
実りある人生を生きる上で、コンパス、つまり、自分は何を幸せと定義し、どこへ向かっているのかという価値観の言語化は、必要不可欠です。
コンパスを持たずに航海に出ることは、リスキーです。
自分でも思わぬ方向に向かって、帆を進めることになります。
よってまずは、船を漕ぎだすよりも先に、コンパスを持つための努力をすべきだと思います。
あとは原動力さえしっかりしていれば、どこへでも行けます。
(中略)
新しい挑戦をするときは、動き出す前にまずは自問してみましょう。
コンパスは持っているか?と。
「人生のコンパスを持て」
この言葉は本書の中でも重要なキーメッセージですね。
自分のコンパスを端的に言語化できている人はやはり考え方や行動にブレがないのでしょう。
私は、
「コンパスは持っているか?」
この問いかけを読んだ時に自分のコンパスを言語化できずハッとしてしまいました。
そして、その言葉を聞いてから、ずっとコンパスを探しているのですが、自分のコンパスが全然思いもしない方角を指していることに気がつきました。
そのあたりは、おいおい本ブログで紹介できればいいなと考えています。
みなさんは、どんなコンパスをお持ちですか?
さいごに
じつは先日、前田裕二さんの講演会に参加する機会がありました。
前田さんを動画などで観たことのある方はわかると思うのですが、前田さんの語り口調は非常に物腰柔らかな感じにも関わらず、言葉の節々に非常に熱い想いを感じてしまいます。
おそらく、前田さんがSHOWROOMの未来について考え、考え、考え抜いているからこそ、その想いを言葉にした時、言葉に重みがでる、つまり、言葉に魂がのるのだろうと思います。
これからは、世界を狙うとおっしゃっていたので、今後の活躍にも期待したいですね!
最後までお読みいただきありがとうございました。