【書評】自分のお金は自分で守れ!『お金で損しないシンプルな真実』
人生を自由に生きたい人はこれだけ知っていればいい お金で損しないシンプルな真実
- 作者: 山崎元
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2018/03/20
- メディア: 新書
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どんな本?
これ一冊読めば、人生に必要なお金の「答え」がわかる!
お金の教養の本質は、実はとてもシンプルです。
子どもにも理解できるくらい簡単で、大人が読んでも必ず役に立つ、
おそらく今後20年は古びることがない決定版です。
「人生設計の基本公式」「老後設計の基本公式」「運用をめぐる地雷リスト」など、役に立つツールが満載!
経済評論家として有名な山崎元さんの最新作です。
子供が読んでも、大人が読んでも役立つお金の知識がほんとに満載です。
この本を通して、自分の資産を守るためのお金の知識をぜひ身につけましょう!
こんな人にオススメ!
- これから社会にでる学生
- 漠然とお金に不安を抱えている人
- これから投資の勉強を始めようと考えていた人
- NISAやiDeCoのことがよくわからない人
- 子供にお金の大切さを教えたい人
- 今後の資産運用について考えたい人
- 老後の生活資金に不安を抱えている人
目次
【第1章】 人生とお金で大事なことをざっくりおさえよう
1 若いうちは「稼ぐ能力」を鍛えよう
2 借金はできるだけしない
3 保険はできるだけ節約しよう
4 自分の人生をだまし取られないために
5 人生とお金をざっくり把握するツール
6 「家を買うかどうか」は投資の観点から考える
7 45歳になったらセカンドキャリアについて考える
8 歳を取っても、お金の考え方は変えなくていい
【第2章】 お金は、だまされずになるべく増やそう
1 運用の「俗説」を信じない
2 運用の判断を人に任せない
3 投資の本質をシンプルに理解する
4 なるべく増やすための運用法
5 相場よりもウデよりもまず手数料
6 運用商品は合理的に売買しよう
7 最も得な運用の器を選択する
8 運用と依存症の危険な関係
<付録> 運用をめぐる地雷リスト
【第3章】 未来のお金とどう付き合うか
ポイント、キーメッセージと感想
お金に関する3つの結論
①お金は人生の自由を拡大する手段だが、あくまでも手段にすぎない。
②お金は、たんたんと合理的に扱うといい。
③お金の運用は、他人(プロを含む)に任せるよりも自分で行う方が簡単であり、安心でもある。
この本では、この3つのポイントを中心に具体例を用いながら解説されています。
読めば納得できると思います。
目的と手段を履き違えてはいけません。
お金は、何かを手に入れるための手段であって、目的ではありません。
また、自分が学生だった時は、プロに運用してもらう方が良いに決まっていると思い込んでいました。
この本を読めば、それが必ずしも正解でないこと(もしくは、全然正解でないこと)がよくわかります。
カモられたくない人は、しっかりこの本を読んで自分の資産を守るためのお金の知識を身につけましょう。
お金の正体
誰かに何か”いいこと”をしてあげた時に、その「感謝のしるし」としてもらえるものがお金だ。
「お金とは、対価を得るための手段であって、目的ではない。」
「これからは、信頼やその人の価値がお金に変わる時代だ。」
最近、読む本、読み本にこういったことが書かれているんですよね。
(佐藤 航陽さんの「お金2.0」とか、西野 亮廣さんの「革命のファンファーレ」とか)
つまり、日本円などの法定通貨を持っていない若者でも、熱意や実力があれば、やりたいことを実現できる世の中になりつつあるということですね。
若いうちは「稼ぐ能力」を鍛えよう
一般に教育に対する投資は、より早い時点で行う方が有効です。
なぜなら、身につけた内容をより長い時間使うことができますし、若い頃の方が吸収の効率がいいからです。
以前、資産運用における複利の重要性について紹介しました。
survivalstrategy.hatenablog.com
自己投資も同じで自分で稼いだお金の一部を自分に再投資することで将来的に大きな成長を遂げることができます。
若ければ若いほど将来的な成長率は高くなるので、若いうちは、どんどん自己投資しましょう!
保険とは「損な賭け」
保険とは、事故にあったり病気にならなければ損をして、事故にあったり病気になったら得をするという「不運に対する賭け」なのです。
同時に、加入者にとっては平均的に不利な「損な賭け」が本質でもあります。
保険が、「不幸な宝くじ」と言われているのもこのためですね。
賭けごとで得をするのは誰でしょうか?
賭けをしている人でしょうか?
違います。
賭けごとで特をするのは、胴元(賭けごとを主催している人)です。
つまり、保険で言うところの保険会社が得をするようにできています。
保険は、ボランティアではなく、ビジネスであることをくれぐれも忘れないでください。
ただし、まったく保険に加入しなくていいわけではないと私は考えています。
家庭状況や年齢なども考慮して、必要最小限の保険に入るのは選択肢の一つとしてありだと考えています。
お金のプロには疑ってかかるべし
人生とお金の計画は、決して人任せにせず、自分で考えるのが一番です。
セールスマンやFP(ファイナンシャルプランナー)に言われるがままにしていると、自分の人生とお金をだまし取られることになりかねません。
社会人になりたての方に特に注意いただきたいのが、会社のビルの前に立っている保険のセールスレディーさんです。
ニコニコしながら、相談が無料であることや景品がつくことなどあの手この手で話を聞き出そうとしてきます。
そして、保険がいかにも誰もが入るべき素晴らしいものであるような説明を受けます。
お金の知識がないと、「今すぐ入らないと損だ!」とまで思わされてしまうかもしれません。
その時は、こう考えてください。
「保険会社はどうやって生計を立てているの?ボランティアなわけないよね?」
そうです。保険業は、立派なビジネスです。
保険会社のビルや、保険会社員の給料などは、あなたの保険料から支払われていると言っても過言ではありません。
特に、新人の社員さんは、お金の知識がないことが多いので、保険のセールスさんにとってカモであることをくれぐれも忘れないでください。
お金に働いてもらおう
お金は、現金、銀行預金、株式、債券、投資信託、不動産など、どのような形で、どこに持っているかによって、その価値が変動します。
そして、適切な場所にお金を置くと、「お金自身が新たなお金を稼いでくれる」チャンスを得ることができます。
投資を行う上での鉄則ですね。
お金にお金を働いてもらう、いわゆる不労所得というものです。
もちろん、投資をやるということは、損をする確率もあるわけですが、なかには、リスク(損をする確率)を下げつつ、リターン(儲かる確率)をあげるような投資方法(例えば、インデックス投資)もあるのでぜひ色々調べてみてください。
超簡単な運用法
①まず、当面の生活に必要なお金を銀行の普通預金に置きます。生活費の3ヶ月分くらいが目安です。
②次に、残りのお金を、リスクを取ってでも増やしたいと思う「リスク運用」のお金と、絶対に減らしたくないと思う「無リスク運用」のお金とにわけます。
③そして、「リスク運用」のお金は、国内と海外の株式に広く投資する投資信託(中でもインデックスファインド)に投資します。
④残りの「無リスク運用」のお金は、主に「個人向け国債」で持ちます。
本書には、具体的な投資信託や国債の選び方や、どのくらいの比率で保有すると良いのか、そして、投資する上での心構えが紹介されていますので、詳しくはぜひ本書を読んでください。
この運用方法は、普段忙しくて毎日投資のことを考えている暇のないサラリーマンや、銀行にお金を預けていることに漠然とした不安を抱えている人には、大変おすすめの運用方法だと思います。
とりあえず、山崎さんに言われるがままに購入してもいいんじゃないかと思える内容でした。
言われたとおり、購入しておいて、並行してお金の勉強を続けて独自の手法を確立していくのが良いのではないかと思います。
実際に私もかなり参考にしている部分があります。
ただし、投資は自己責任です。マイナスになる可能性が0(ゼロ)ではないので、そこは十分理解の上、投資することを検討してくださいね。
運用をめぐる地雷リスト
これは、本買って読んでみてください。
確かに、一見安全そうに見えてじつは地雷だった!というものばかりです。
例としては、先ほど紹介した保険のおねえちゃんとか。
※保険のおねえちゃんにけっして恨みはありません。
まとめ
ここでは、紹介しきれませんでしたが、「大学院に行くべきか」「転職はするべきか」「家を買うべきかどうか」「貯金はいくらあれば良いか」「老後の資産の取り崩し方」などなど世代ごとに直面するお金に関連する疑問や悩みに対して、丁寧、かつ、わかりやすく解説されています。
特に、これから社会人を目指す大学生や、20代若手社員の方がお金の勉強をしようと決意した時のはじめの一冊として手に取ってほしいです。
これを読んだ後に、特に知りたい分野(投資信託や保険など)の専門本で学ぶと非常に効率的に学習が進みそうです。
私がお金の勉強を始めた時に、この本に出会っていたら、あれこれお金の本を読む必要はなかったのに、、とさえ思います。
なお、本書のなかで紹介されている「インデックス投資」に興味を持たれた方は、著者の山崎元さんと共同執筆もされたことのあるブロガーの水瀬ケンイチさんの「お金は寝かせて増やしなさい」という書籍が大変オススメです。
インデックス投資について知りたいと相談を受けた時に、とりあえずこれを読めばOK!と言いたくなるくらいオススメの一冊です。
- 作者: 水瀬ケンイチ
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2017/12/08
- メディア: Kindle版
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質問やメッセージなどあれば気軽に送ってくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。