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【書評】世界一やさしい右脳型問題解決の授業

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世界一やさしい右脳型問題解決の授業

世界一やさしい右脳型問題解決の授業

  • 作者: 渡辺健介
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2018/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

どんな本なの?

内容紹介

◆これからの時代のサバイバル・スキル“右脳型”問題解決力
◆ゼロからイチを生み出し、カタチにする力
◆ブレークスルーを起こす力を身につけよう!

47万部を超えるベストセラー『世界一やさしい問題解決の授業』、待望の第2弾! 
第1弾では、ロジカルシンキングなど“左脳”を生かして問題を解決する手法を紹介しました。
第2弾では、“右脳”を生かしてクリエイティブに問題を解決する手法をお伝えします。
クリエイティビティは、天才だけのものではありません。コツさえつかめれば、だれにでも身につけられるスキルです。
出典元:amazon 商品の説明より

 

著者について

渡辺健介(わたなべ・けんすけ)
デルタスタジオ 代表取締役社長。1999年イェール大学卒業(経済専攻)、マッキンゼー・アンド・カンパニー東京オフィスに入社。ハーバード・ビジネススクールに留学後、マッキンゼー・アンド・カンパニーニューヨークオフィスへ移籍。2007年に同社を退社し、デルタスタジオを設立。著書の『世界一やさしい問題解決の授業』は25カ国、15言語以上で発売の世界的ベストセラー。
 出典元:amazon 商品の説明より

なんで読もうと思ったの?

過去に「世界一やさしい問題解決の授業」を読んだことがあって、第2弾ということで購入してみました。

これからは、AI(人工知能)の発展に伴い機械的な作業は代替可能になると言われていますが、その中で、人間の価値を見出すには、いかに右脳を使ってクリエイティブなアウトプットを出せるかが重要だと考えています。

クリエイティブって天才、いわゆる先天的な才能が必要なイメージがあるのですが、本書では、"誰でも身につけられるもの"と定義されていたので身につけ方を知りたくて読んでみることにしました。

書籍のポイントは?

右脳型問題解決力とは、 自分の感性を生かして問題を発見し、クリエイティブに解決する力のことです。左脳を生かし、論理的に考えるだけで、なかなかブレークスルーとなるような解決策は生み出せません。

世の中の常識を覆すような革新的なアイディアの多くは、じつは右脳から生み出されてるのかもしれませんね。

右脳型問題解決のプロセス

STEP1 ペインポイントをつかみ、問いを立てる
STEP2 アイディアを広げて、絞る
STEP3 カタチにし、テストする
 

具体的な実践方法については、すぐに読めてしまうため割愛しますが、「①解決したい不安や悩みの種(=ペインポイント)の見つけ方」「②それを解決するために様々な手法を用いてアイディアを考えて、最後に選定する方法」③「トライ&エラーで早く答えにたどり着く方法」について紹介されています。
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ペインポイントってなに?

ペインポイントという言葉は、聴き慣れなかったため、ここだけ自分の言葉で整理してみます。

ペインポイント(「痛む」ポイント)とは、不安や悩みの種のことです。普段から気になっている「ペイン(痛み)」もあれば、 「そうそう、確かに!」と思わず頷いてしまうものも多くあります。

右脳型問題解決は、まずこのペインポイントをつかみ、解決すべき問いを立てることから始まります。 

入り口となるペインポイントの選定を間違うと、答えまで誤ったものとなるため、ペインポイントの選定は、一番大事なのかなと思います。

ペインポイントを自分の困りごとと考えれば、身の回りの至る所にペインポイントがあるのではないでしょうか。

本書では、ペインポイントの見つけ方として、「そもそも何のため?」と問いかけることが重要であると説明されていましたが、一点注意しなければならないことがあります。

それは、目的と手段を混同してしまうことです。

例えば、ダイエットしたい(痩せたい)と悩んでる女性がいたとします。

これを、「ダイエットしたい」=「ペインポイント」と考えることは、目的と手段を混同している可能性があります。

「ダイエットしたい」は、手段であって目的(不安や悩みの種=ペインポイント)ではありません。

ダイエットしたい人の根本的なペインポイントは、「美しくなりたいや健康的でありたい」ということであって、ダイエットはその目的を達成するための手段の一つでしかありません。

「美しくなりたい、健康でありたい」という目的ではなく、「ダイエットしたい」することをペインポイントと設定してしまうと、ダイエットする方法にしか解決策が見いだせなくなってしまうため注意が必要です。

総評

ざっとであれば、30分もあれば読めてしまいます。

非常にわかりやすい言葉や具体例を使って説明されているので、中高生くらいの子供がいたら読ませてあげたい一冊ですね。

本書のような考えるスキルを若いうちに身につけておくことは、将来に向けた大きな投資になると思いますし、本書は、はじめの一冊として最適ではないでしょうか。

社会人からすると、「こんなの知っているよ!」と言いたくなるような内容もありますが、案外実行できていない内容もあるではないかと思います。

著者つながりで、次は「自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND」を読んでみたくなりました。

最後までお読みいただきありがとうございました。