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多読をとおして人生をより豊かに

【書評】今日から実践できる速読法「王様の速読術」

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王様の速読術 王様の速読術

どんな本?

「明るい国」に住んでいる読書が大好きな王様が、「暗い国」からきたスパイのクラゾーに対して、本の読み方や速読法について、本を家来に例えながら教えていくというストーリーです。

 物語調になっているので、速読法が初めてのかたでも非常にわかりやすく、楽しく速読法を学ぶことができます。

また、速読法というと目を速く動かす練習とか、特別な技術が必要だと思いがちですが、この本は読んだその日からすぐに実践できるテクニックが満載です。

こんな人にオススメ!

  • 速読法を初めて学ぶ人
  • フォトリーディングと言われているような速読法に抵抗がある人/挫折したことがある人
  • 本を読むのに時間がかかる、効率的に読みたいと思っている人
  • たくさん読書をしたいけど、普段忙しくてなかなか読めない人

目次

第1章 ワシには30分しかないのじゃ!
第2章 30分で1冊を読破——王様の速読術
第3章 目的別に速読術を使いこなすコツ
第4章 錬金術でアウトプットしよう
第5章 大王様への道

キーメッセージと感想

"本"のいいところ

まずは、一冊になっていること。これが重要じゃ。最初のページがあって最後のページがある。まとまりがある。このまとまりをつくるために、多くの人が関わっておる。著者、編集者、校閲者、印刷、製本などなど。それだけ質を高めておる。良い本は必ずそうした人たちの思いがこめられておる。そして、手に持つことができ、自分の意思でパラパラめくることもできれば、精読することもできる。ページの余白にメモを書いたら、付箋を貼ったり、角を折り曲げたりすることもできる。

 本って素晴らしいですよね。

1000円とか2000円で他人の人生を疑似体験できたり、長年かけて積み上げてきた経験をまとめて学んだりできます。

人生が濃縮されたもの、それが本です。

(こんな安価な価格で自分にプラスとなる情報が手に入るなんて素晴らしい世の中だ!)

webからでも情報は簡単に手に入りますが、webに転がっている情報と違って、多くの人が関わっていて信頼性も高く、「はじめ」から「終わり」までが1パッケージで提供されるのも非常に魅力的ですよね。

人生で学びたいことや悩みの多くは、過去に誰かが経験しているにきまっています。

本から学ばないほど非効率的なことはないでしょう。

メリハリを持って本を読む

本は自分にとっての先生であり、尊敬でき、最高の一冊と思えるような本に出合ったら、何度も読み返し、たっぷりと時間をかけ、暗記してもいい。

そこまではいかないのなら、そこまではいかない本として付き合う。

このメリハリが重要なのではないか。

なにしろ、わたしたちは、時間がもっとも貴重な時代に生きている。

悪い意味での平等主義では、かえって大きな間違いにもつながる。

これすごく大切です。

まず、この速読法を身につけるためにはじめにやってほしいことが、「すべての本を1ページから最後のページまでをじっくり読むのをやめる」ことです。

超重要なので、もう一度言わせてください。

本を読むときに一文字、一文字追いかけるような読み方はしないでください。

「せっかく買ったのにもったいない」なんて思ってしまうかもしれませんが、あなたの人生はそんなに暇ではありません。

時間というある意味で1番大切な財産を消費していることを忘れないでください。

本当に一生付き合っていきたいと思えるような本が見つかれば、じっくり読めば良いのです。

すべての本に対して、平等に接する必要はありません。

王様の速読術(概要)

王様の速読術では、30分の速読時間を3段階に分けて考えます。

  1. プレビューを5分間行う。
  2. 5分間で全ページを写真読みしていく。
  3. 残りの20分を使ってスキミング法で読んでいく。

これで合計たった30分で、一冊を読むことができます。

第一段階 プレビューの5分間

プレビューとは、まず私たちがこれから読む本がいったいなんなのか、どんな本で、どのような構成なのか、なにが重要なのかといったことを把握する段階である。

この5分間で、わたしたちは、「この本を読む目的」をはっきりさせてしまうのである。つまり戦略を立てるのだ。

このはじめの5分は、戦略を立てる時間です。

戦略なくして、30分で本を読み切るのは不可能です!

例えば、ディズニーランドに行くときに、何も考えずに行き当たりばったりでアトラクションに乗ろうとするとどうなるでしょうか?

おそらく、長蛇の列に巻き込まれたり、気づいたらファストパスが売り切れになっていたりして、思うように楽しめずに帰ることになるでしょうか。

じゃあどうすれば良いのか?

事前に戦略を立てるのです。

はじめにどのアトラクションのファストパスをとるのか、そして、どういったルートで回ると効率的に無駄なく回ることができるのかを考えるのです。

事前にわずかな時間でも戦略を練っておくことで、そのあとに時間の使い方が劇的に変わります。

本もこれと同じです。

まず、表紙や裏表紙を眺めましょう。

まだ、中身を読む必要はありません。

全体を眺めるような気持ちで体で感じとってください。

そして、次に、「目次」や「はじめ」に目を通してください。

特に、「目次」には、5分間の中でできるだけ時間をかけてください。

目次は、ディズニーランドでいうところの地図(マップ)みたいなものです。

どこにどんな情報(アトラクション)があるのか一目でわかります。

ここで今後読むときの目星をつけておくことが重要なのです。

あとは、残った時間で「はじめに」や全体をパラパラと眺めてみてください。 

第二段階 見開き2秒ですべてのページをチェック

プレビューの5分が終わったら、次は見開きの2秒でパッパッと眺めていこう。これは、写真読みの技術を取り入れば方法だ。

次のポイントは、どこが大事そうか見当をつけることです。

初めはすごく難しく感じると思います。

初めてこの説明を読んだときに私は思いました。

「ムリムリムリ....できるわけないやん。」

でも、諦めずに試してみると徐々にポイントがわかるようになってきます。

内容を理解するというよりも、全体を見渡して重要なキーワードがどこに書かれているのかを感じとれるようになるんですね。

王様もこの本の中で下記のように言ってます。

最初のうちは、あまり役に立たないような気がするかもしれんが、やればやるほど役に立つようになるんじゃ。そうやって獲得した方法こそ、自分自身の役に立つ術となるのではないかな。 

8:2の法則を知ろう

ここでもう一つ重要なポイントです。

パレートの法則を適用すれば、本を読むにあたっても、本全体の重要部分である2割を読めば、その本の情報の8割が得られることになる。だったら、わたしたちは大いに時間を節約して、20%だけ読むことで、その本の80%の機能を獲得してしまおうではないか。

パレートの法則というものをご存知でしょうか?

マーケティングなどの分野でよく活用される理論なのですが、簡単にいうと、「全体の上位20%程度のお金持ちが、社会全体のお金の80%を稼いでいる」という法則です。

これって、さまざまな分野で応用できるんですよね。

見開きの2秒でパッパッと眺めて行くなかでこの重要部分である20%を見つけることが必要なのです。

残りの部分を読まないことに不安を感じるかもしれませんが、そこは「捨てる勇気」を持ってください!

パレートの法則を逆に考えると、残りの重要な部分を得るためには、莫大な時間がかかってしまうことになります。

先ほども言ったように、あなたの人生はそんなに暇ではありません。

勇気を持って、残りは捨てましょう!

第三段階 スキミングで、重要な2割を読んで、8割を獲得する

まるで大海原の上を舞う鳥のように、滑走しながら海面を見渡すのである。
そして、魚の気配を見つけたら、急降下して行く。

鳥のように高いところから本を見ていくのである。
そして、キーワードが出てくるところ、「ここは大切だぞ」と思ったら、速度を落としてきちんと読む。
この繰り返しをするのである。

 

残りの時間は、スキミングをします。

スキミングとは、さっとすくい取る、ざっと読み取る、と言った意味です。 

先ほども言ったとおり、大切なことは、2割を読んで、8割を得ること

つまり8割を捨てるということです。

読んでいると、ついじっくり一文字一文字読んでしまっていることもあると思うので注意してくださいね。

忘れても大丈夫、本は家来

 初めて30分で読めたとき私はこう思いました。

「全然頭に入ってない...(汗)」

でも、それでよいのです。

全然頭に入っていないくても、大まかな話の流れやポイントがなんとなくわかった後に、重要な部分をもう一度再読すれば良いのです。

逆に、全然役に立たない内容の本であれば、これ以上読むのをやめれば良いのです。

役に立たない本もたくさんあるので、この読み方をすれば、無駄な時間を浪費せずに済みますね。

まとめ

パレートの法則というものを紹介しましたが、この書籍で重要な部分となる20%は、第2章(30分で1冊を読破する方法)だと思います。

興味のある方は、ぜひ第2章だけでも読んで見てください。

また、別記事ですが、この本から他にもたくさん学びがあったので興味あればぜひこちらをご一読を!

survivalstrategy.hatenablog.com

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最後までお読みいただきありがとうございました。